発熱外来とは

発熱外来イメージ

発熱を伴う病気というのは、数多くあります。
その中には、最近流行した新型コロナウイルス感染症も含まれます。
当院は、感染症の感染や発症のリスクを最小限に抑えるため、院内で発熱外来を開設しています。

当外来では、初診を含む一般の患者様やスタッフの院内感染の可能性をできる限り避けられるよう、別の動線を確保しています。
したがって、発熱の兆候がある方や新型コロナウイルスの濃厚接触者と疑われる方は、来院する前に必ず受付に電話などでご連絡をお願いします。
当院のスタッフが、受診の手順などをご案内しますので、来院時にはその指示に従って行動してください。
また、事前の連絡なしに上記の理由で来院された場合、受診をお断りすることがあります。
あらかじめご了承ください。

発熱外来の対象となる方

  • 発熱のある方(37.5℃以上)
  • 発熱の症状がなくても、新型コロナウイルス感染症でみられる症状(咳、鼻水、喉の痛みが3日以上続く、全身の倦怠感、味覚・嗅覚障害 等)のある方
  • 濃厚接触者の疑いがある等、新型コロナウイルス感染症に感染していることが考えられる方 など

検査について

発熱外来での診察により、新型コロナウイルス感染症の疑いがあると判断され、感染の確認が必要と医師が判断した場合、抗原検査やPCR検査は保険が適用されます。
しかし、新型コロナウイルス感染症の典型的な症状がない方がこれらの検査を希望する場合、検査費用は全額自己負担となります。
それぞれの検査方法は以下の通りです。

抗原検査

抗原検査とは

ウイルスが持つ特定のタンパク質の存在により、陰性または陽性が確認されます(タンパク質が検出された場合は陽性となります)。
例えば、新型コロナウイルスに感染すると、ウイルス特有のタンパク質が鼻の粘膜などに現れます。
そのため、この検査では唾液や鼻腔ぬぐい液などを検体として採取します(当院では、鼻の奥まで細長い綿棒のような器具を使用して鼻腔ぬぐい液を採取します。これには少し痛みが伴うことがあります)。
特別な化学物質を使用してウイルス特有のタンパク質に反応するかどうかを調べます。
結果が出るまでの時間は約15~30分で、その間、患者様には院内でお待ちいただきます。

その結果、陽性の結果が出た場合、それは新型コロナウイルスに感染していることを示します。
しかし、陰性と判定されたとしても、それが必ずしも感染していないことを意味するわけではありません。
この検査はPCR検査と比べて感度が低いため、実際は陽性であるにもかかわらず陰性と判定される「偽陰性」がPCRよりも発生しやすいことがあります。
したがって、PCR検査でも抗原検査でも、結果が陰性であったとしても、それが絶対に感染していないことを保証するものではありません。
例えば、検査を受けた日が感染から発症までの潜伏期間であった場合など、感度が低いという事情もあります。

PCR検査

PCR検査とは

PCRとは、Polymerase Chain Reactionの略称です。
この場合、唾液や鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、痰などから検体を採取します。
当院では唾液を主に使用します。
その検体中にウイルス特有のRNAが存在するかどうかを調査し、それにより陰性または陽性が判断されます(検体からRNAが検出された場合は陽性となります)。
ただし、この検染の感度は約70~80%、特異度は約99%です。
そのため、検査結果が陰性であっても、100%感染していないとは断言できません。
検査時には、検査容器に必要量(1~2ml程度)の唾液を入れて検査が完了し、検査自体は数分程度しかかかりません。
ただし、検査直前にマウスウォッシュや歯磨きを行うと、検査結果が正確に出ない可能性があります。
なお、PCR検査は外注のため、検査結果は検体を外部の検査機関に送付して判定され、その結果が出るまでには2~3日程度かかります。
検査結果については、電話でご連絡いたします。